化学物質調査

室内の建材などから放散する科学物質の量を簡易測定機器(測定バッジ)による測定を行いました。
これは、財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターによってモニターを募集していたもので、
普段の生活で長時間過ごす部屋を1つ選び、その部屋に測定バッジを放置して測定します。
測定バッジは壁から1m以上離し、床から120〜150cmの高さの位置で、テーブルなどの上に底の
浅い皿などの上にのせて24時間放置します。24時間放置後に元の袋に戻して密閉し返送すると後
日、蒸気拡散式分析方による下記5物質の濃度調査結果が送られて来ます。

・ホルムアルデヒド濃度
 合板・パーティクルボードなどに使われる接着剤の原料や、壁紙・壁紙用接着剤の防腐剤として
 利用される。ホルムアルデヒドを含む空気を吸入した場合の人体への影響は、一般的に0.08ppm
 からにおいを感じることが多いとされいる。それ以上の濃度では0.4ppm程度の濃度で目がチカチカ
 したり,0.5ppm程度で喉が痛くなる場合が多いことが報告されている。

 木材等のJAS(日本農林規格)におけるホルムアルデヒド放散量による表示はFc0〜Fc2や、
 F1〜F3となっている。パーティクルボード・繊維版のJIS(日本工業規格)ではE0〜E2となって
 おり
、どちらにしても数字の少ない規格ほど放散量は少ない。
 高気密住宅の場合、より数字の小さい規格を使用する事が望ましい。

  発生源:洗浄剤(クリーナー、ワックス)、接着剤、化粧品、家具、衣類(カーテン、マットレス)、煙草の煙
・トルエン濃度
 施工用の接着剤や塗料の溶剤などで利用される。人体への影響としては、一般的に200ppm程度
 濃度で倦怠感や知覚異常、吐き気等が多くなることが報告されている。
  発生源:洗浄剤(クリーナー、ワックス)、塗料(スプレーなど)、接着剤、自動車用品(オイル、ガソリン、ワックス)
・キシレン濃度
 施工用の接着剤や塗料の溶剤などで利用される。人体への影響としては、一般的に200ppm程度
 の濃度で倦怠感や知覚異常、吐き気等が多くなることが報告されている。

  発生源:塗料(スプレーなど)、農薬(殺虫剤、防ダニ剤、防虫剤など)、接着剤、自動車用品( 〃 )
・エチルベンゼン濃度
 ガソリンのオクタン価を高めるための添加剤、スチレン、合成ゴム、合成洗剤、ニトロベンゼン、
 フェノール、シクロヘキサン等の製造に使用される。人体への影響としては、目眩、嘔吐、頭痛、
 眠気、平行感覚減少、昏睡等中枢神経系統に影響を与える。

  発生源:
洗浄剤(クリーナー、ワックス)、農薬(殺虫剤、防ダニ剤、防虫剤など)、溶剤など
・スチレン濃度
 施工用の接着剤や塗料の溶剤などで利用される。人体への影響としては、一般的に200ppm程度
 濃度で倦怠感や知覚異常、吐き気等が多くなることが報告されている。
  発生源:接着剤など

  1回目
     測定時間 2000年11月11日 13:30  〜  12日 13:30まで
     測定場所 リビング 
     測定条件 フローリング 12畳吹き抜け  天井、壁ともにビニールクロス仕上げ
     換気状況 自動(24時間)換気システムを使用、喫煙なし

  2回目
     測定時間 2001年 6月26日  7:30  〜  27日  7:00まで
        その他、1回目と同じ条件で測定。

  3回目
     測定時間 2001年11月17日 11:00  〜  18日 11:00まで
        その他、1回目と同じ条件で測定。

  4回目
     測定時間 2002年11月12日 7:30  〜  13日 7:30まで
        その他、1回目と同じ条件で測定。

  5回目
     測定時間 2003年 7月 8日 8:00  〜  9日 8:00まで
        その他、1回目と同じ条件で測定。

  6回目
     測定時間 2003年12月 2日 8:00  〜  3日 8:00まで
        その他、1回目と同じ条件で測定。

測定バッジ

放置中の測定バッジ

1回目 測定結果
2001年 2月11日 UP
科学物質 厚生省の指針数 我が家の測定値
ホルムアルデヒト 0.08ppm  0.08ppm
トルエン 0.07ppm  0.17ppm
キシレン 0.20ppm < 0.01ppm
エチルベンゼン 0.88ppm  0.03ppm
スチレン 0.05ppm

厚生省の指針数 : 人がその化学物質の示された濃度以下の暴露を一生涯受けたとしても
                健康への有害な影響を受けないであろうとの判断により設定された値。


所感 :  新築入居後1年1ヶ月くらいでの測定でしたが、トルエン濃度だけが厚生省の指針数を
越えていました。あくまでも一生涯受けた場合に有害とする指針数なので、すぐに気に
する必要は無いと思いますが、換気には十分留意して生活していきたいと思います。
ホルムアルデヒトの濃度もギリギリですが、ちなみに合板等はF2を使用しています。
入居前の一ヶ月間は換気システムを稼動しておいたので、入居時に目がチカチカした
り、臭いなども全く気になりませんでした。
また測定するような機会がありましたら、このページでお知らせします。

2回目 測定結果
2001年 9月 8日 UP
科学物質 厚生省の指針数 我が家の測定値
ホルムアルデヒト 0.08ppm
トルエン 0.07ppm  0.05ppm
キシレン 0.20ppm  0.02ppm
エチルベンゼン 0.88ppm < 0.01ppm
スチレン 0.05ppm < 0.01ppm
所感 :  新築入居後1年9ヶ月くらいでの測定でした。1回目の測定で極端に多かったトルエン
濃度は、厚生省の指針数をやっと下回ったので安心しました。24時間換気システム
を作動し続けても、なかなか好ましい数値が出ないというのを実感しました。
なるべく科学物質を出さないように心がけて、更にこれからも換気には十分留意して
生活していきたいと思います。

3回目 測定結果
2002年 2月23日 UP
科学物質 厚生省の指針数 我が家の測定値
ホルムアルデヒト 0.08ppm
トルエン 0.07ppm  0.02ppm
キシレン 0.20ppm < 0.01ppm
エチルベンゼン 0.88ppm < 0.01ppm
スチレン 0.05ppm < 0.01ppm
所感 :  新築入居後2年2ヶ月くらいでの測定でした。
なかなか良い結果が出たのではないかと満足しています。

4回目 測定結果
2003年 2月17日 UP
科学物質 厚生省の指針数 我が家の測定値
ホルムアルデヒト 0.08ppm
トルエン 0.07ppm  0.02ppm
キシレン 0.20ppm < 0.01ppm
エチルベンゼン 0.88ppm < 0.01ppm
スチレン 0.05ppm < 0.01ppm
3回目と同様の結果でした。

5回目 測定結果
2003年 8月22日 UP
科学物質 厚生省の指針数 我が家の測定値
ホルムアルデヒト 0.08ppm
トルエン 0.07ppm < 0.01ppm
キシレン 0.20ppm < 0.01ppm
エチルベンゼン 0.88ppm < 0.01ppm
スチレン 0.05ppm < 0.01ppm
トルエンが0.01ppmを割りました。
もうこれ以上は下がらないのではないのでしょうか。

6回目 測定結果
2004年 2月13日 UP
科学物質 厚生省の指針数 我が家の測定値
ホルムアルデヒト 0.08ppm  0.02ppm
トルエン 0.07ppm < 0.01ppm
キシレン 0.20ppm < 0.01ppm
エチルベンゼン 0.88ppm < 0.01ppm
スチレン 0.05ppm < 0.01ppm

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